©下関城郭サミットとは、令和元年度きらめき活動助成事業(団体協働活動)に向けて、下関市内の郷土史会・山の会・ガイド団体(4団体)があつまった団体である。下記に、平成30年度末に、きらめき活動助成事業助成金交付申請書の事業概要を記載する。
◆事業実施の背景(事業を実施する地域が抱えている課題やニーズ)
近年、城郭巡りブームが到来し、近世城郭は文化財・観光資源として大修理が行われている。軽登山ブームも城郭巡りに一役買っており、登山者が増加しているが、兵庫県の山城・竹田城址ではシンボルのアカマツが枯れる観光による公害も発生している。 下関市内には天守閣の現存する城郭は無いものの、室町・戦国時代の中世山城や、長府毛利氏の櫛崎城址、幕末に築造された勝山御殿跡など50カ所を超える城址が残っており見学も可能。また市内各所には中世山城の存在に脚色を加えた地域伝承の落城話『くずれ』が残っている。
◆事業の目的(どのような目的で事業を行うか)
下関市内外へ向けて市域の城郭の魅力を協働で発信し、来訪者受け入れと地域活性化を図る。市内外の城郭巡り初心者から愛好者まで、幅広い層の市民に城郭巡りについて「学び・考え・体験する」機会を提供し、市内の城郭を学び訪ねる機運を高める。
市内の郷土史会・山の会・ガイド会の協働活動を通し、お互いの力を出し合い多角的・広域的な視座から城郭巡りを主導し普及する人材的つながりを作る。 ・協働活動する団体は、今後、市内の城郭巡りについて主導し普及する立場となり、知識を深める勉強会、現地ガイドの継続的な実施、パンフレット等の資料の準備、登山道や案内看板の整備、環境保全など、今後の活動目標や活動課題を共有する。
◆事業実施による成果(事業を行うことでどのような成果が生まれるか・地域課題の解決にどうつながるのか)
下関市内に50カ所以上存在する中世山城や近世城郭を、歴史的、考古学的な史跡として幅広い層の市民が「学び・考え・体験する」機会をつくることで、貴重な地域資源として再認識し、市内の他地域へも同様の地域資源の掘り起こしを促すことができる。
市内の城郭を中心とした地域の歴史・文化・史跡の勉強・案内・保全に取り組む団体の協働活動を通じ人材的つながりが生まれることで、市内の城郭巡りを主導的・普及的な立場で活動する存在となり、より一層深く広く魅力を増進し発信することができる。
山城現地ガイドへ参加した市民を対象に勧誘し、それぞれの会の規模拡大を図ることができる。市域の城郭の魅力を協働で発信し、来訪者受け入れと地域活性化を図ることで、地域資源を活かした地域振興に貢献した活動ができる。
協働活動団体がそれぞれ直面している現状課題を、共通認識し、協働で課題解決案を出し合い、課題解決へ向けて協働活動の方向性を模索する。
◆今後の展望(助成対象期間終了後、この事業の成果をどう活用し発展させていくか)
市内には山城・城郭は数多くあり、市内の他地区の郷土史会、山の会、ガイド会などに協働活動を呼びかけ「下関城郭サミット」を企画し継続して開催したい。 平成6年から始まった「全国山城サミット(連絡協議会)」という大きな活動がある。下関市域がこのような全国規模の活動やネットワークにつながるよう、市民団体、観光団体、行政も参画した活動を積み上げていく。
(記載 平成31年3月31日 きらめき財活動成事業助成金交付申請書)
- 勝山三山を守る会
- 楢原ゆうあい会
- ふるさと再発見作業部会
- 川棚温泉観光ボランティアガイドの会